大師流小児はりの会本部出版部では「大師流小児はり」に特化した出版物を販売しております。
これらの出版物等は初心者講習会・初心者勉強会・フォローアップセミナー・手合わせ会等で購入可能です。
■わかりやすい小児鍼の実際(源草社)谷岡賢徳(著)単行本
2001/3/1
■大師流小児鍼―奥義と実践 (六然社) 谷岡賢徳(著)単行本 –
2005/8
■実践小児はり法子どもの健やかな成長へのアプローチ (医歯薬出版)
尾﨑朋文(編集)山口創(編集)米山榮(編集)単行本-2012/6/1
■大師はり研修会(大師はり灸療院出版部)岡賢徳(著)単行本
–
第一巻・第二巻・第三巻
■鍼灸師のための読んで考える大師流小児鍼(医道の日本社)館坂聡(著)
単行本2015/5/22
■他DVD等
大師はり灸療院院長・ 大師流小児はりの会名誉会長 谷岡賢德
双葉接骨院院長 大師流小児鍼の会本部会長 館坂 聡
首藤鍼灸院院長 大師流小児鍼の会本部副会長 首藤順子
新刊『鍼灸師のための読んで考える 大師流小児鍼』の出版にともない、大師流小児はりの会名誉会長・谷岡賢德氏、新刊著者の館坂聡氏、谷岡氏の次女である首藤順子氏によって大師流小児鍼について改めて考察する座談会が開催された。座談会は2015年3月15日(日)、大師流小児はりの会スタッフが観覧する中、大阪府東大阪市のホテルセイリュウ内の会議室で行われ、127年の歴史を有する大師流小児鍼の変容や、子どもを笑顔にするための工夫についての話題があがった。(『鍼灸師のための読んで考える 大師流小児鍼』の詳細はこちら)
【小児鍼の歴史と現代までの流れ】
館坂 このたび、新刊書籍『鍼灸師のための読んで考える 大師流小児鍼』を出版することになりました。
本書籍は「まだ大師流に携わっていない方々にも、広く大師流小児鍼について知ってほしい」という思いから、これまで講習会などで伝えてきたこと、治療院のスタッフへの助言、自身の経験から会得した子ども・保護者との接し方などを初学者に向けて分かりやすくまとめたものです。
新刊出版を契機としてより多くの方に小児鍼に興味を持っていただけるよう、大師流小児はりの会名誉会長の谷岡賢德先生、谷岡先生のご息女で大師流小児はりの会本部副会長の首藤順子先生、そして同本部会長を務めさせていただいている私、館坂聡で鼎談させていただき、大師流小児鍼の特徴について今一度考えてみたいと思います。
谷岡先生、まずは小児鍼そのものの歴史からお伺いできますか。
谷岡 小児鍼は、明治時代に普及し始めて、大正、昭和には1日に100人以上の小児患者を治療している鍼灸院が何十軒もありました。大師流小児鍼の大師はり灸療院も、明治21年(1888年)に大阪で開業をしました。当時は「医者にかかると高額な治療も、鍼治療なら50銭の出費で、なおかつ3分程度で治療が終わる」ということで多くの保護者が来院しました。
初期の小児鍼は強い刺激のものが多かったようです。昭和に入って、だんだんと軽い刺激の小児鍼が普及していきました。鍼灸師がそれぞれ、自分の使いやすい小児鍼を考案したのです。子どもに喜ばれつつ効果がある小児鍼を追求して、「刺さずに治す」という特徴の小児鍼が広まっていきました。明治、昭和のなかごろまでは、大阪では「疳の虫と言えば小児鍼」と言われていました。
昭和36年以降に日本の医療制度が確立して、母子医療の充実が掲げられ、今では子どもの医療費が無料の自治体も増えています。しかし、今でも実費を出して鍼灸院に来院する保護者が後を絶ちません。
首藤 今の若い保護者にしてみれば「疳の虫」はもはや死語になりつつあるようですね。「疳の虫なんて辞書をひかないとわからない」と言うお母さん方が大多数です。
館坂 でも保護者に対して疳の虫の諸症状を「寝ぐずり」「イライラ」「爪を噛む」「鼻水」などと言い換えて解説すると「そんなことが小児鍼で治療できるの⁉」と驚かれることがありますよね。
谷岡 昭和の後半になってきて、核家族化が進み、それまで大家族のなかで伝承されていた俗称が断絶されていったんでしょう。しかし、言葉が変容したり、医療制度が充実していっても、子どもがいる限り、小児鍼の需要はあります。
大師流小児鍼の変容に関していえば、昔は先代から、「あまりほかの人の前で実技や手の内を見せないように」と叱られていました。しかし、15年ほど前から小児鍼の普及のために、秘密を取り払って、技術のすべてを伝えはじめました。その一端として、『わかりやすい小児鍼の実際』(源草社)、『大師流小児鍼─奥義と実践』(六然社)の2冊を出版しました。
今回の館坂先生の新刊は、ATP(アデノシン三リン酸)の放出に大師流小児鍼が有効であるといった皮膚科学に基づく解説や、保護者の説得方法などの章もあり、これまでの私の書物に書かれていなかった点を見事に埋め合わせてくれました。
館坂 近年では大師流小児はりの会の受講生も変化していますよね。数年前まで鍼灸学校の学生が多かったのですが、今は開業鍼灸師の割合が高くなっています。当時の学生が鍼灸師になってからも継続して講習会に参加しているというケースもありますが、もともと小児鍼を取り入れてなかった治療院の鍼灸師が、患者さんからの要望を受けて受講していることがあるようです。
世間の保護者からの小児鍼の需要の高まりに加えて、谷岡先生が大師流小児鍼の技術を公開した結果が出始めて、鍼灸業界内にも小児鍼のブームが到来しているような感じがしています。首藤先生もそのように感じられることはありますか?
首藤 大師流小児はりの会が行っている初心者講習会も年々受講生が増加しています。さらに、大師流小児鍼はドイツ、アメリカなどでセミナーをさせていただいています。いろいろな場面で「小児鍼」を見る、聞く機会が頻繁になってきたと感じています。
【大師流小児鍼の治療の特徴と それぞれの治療スタイル】
館坂 新刊の中では、大師流小児鍼の基本的な技術を解説しています。大師流小児鍼では子どもから見えないように鍼を手の中に隠して、手前に引く動作を素早く繰り返し行う「フェザータッチ法」で主に治療をします。この動きと同時に、皮膚の硬柔を診察します。
私は、一般の患者は別にして日々20人以上の子どもを治療しています。年に1回治療院で開催している「子ども鍼の日」という通常の半額で小児鍼を行うイベントでは100人以上治療しています。
治療時間が短いのが大師流小児鍼の特徴のひとつかと思いますが、先生方は1日の治療人数はいかがですか?
首藤 いつもは平均20人ちょっとですね。30人以上の日もけっこうあります。20年ほど続けている幼稚園に出向いての出張小児鍼治療の日は1日で110人の子どもを治療します。
谷岡 私は、20人ちょっと行かないくらいかな、昔は1日100人くらい治療をしていて、それで指先が鍛えられました。
館坂 大師流小児鍼では鋼鉄の三稜鍼を使って治療をします。ほかの小児鍼のグループではステンレス、プラスチックの鍼が多いようですが、大師流小児鍼の場合は鉄です。
同じ三稜鍼でも初級・上級と鍼先の鋭さが違うものがあるので、私の場合は子どもの皮膚の状態によって、切り替えることがあります。谷岡先生はずっと同じ1本の三稜鍼で治療をされていますよね?
谷岡 このごろ、2本使っているんですよ。
父の代から受け継いだ50年以上前から使っている三稜鍼と、講習会で大師流小児鍼初心者に推奨している鍼と、2種類を使っています。
父の代から使っている鍼は、さすが手になじみやすいです。しかし、「月見鍼」という中秋の名月に子どもを治療する伝統的なイベントでは1日に600〜800人の子どもを治療するので、小児鍼の先が鋭くないと、治療になりません。一昨年、なんとなく効き目が悪いと思って三稜鍼の先を見たら、鈍化していましたのでやすりで研ぎました。鍼先の鋭さは重要なポイントです。今思い返してみると、父も「月見鍼」のときに台所に行って三稜鍼の先端を研いでいました。
づきは、雑誌「医道の日本2015年6月号」でお読みください。
■手合せ会機関紙「手から手へ」年に一度発行されます。
■大師流に関する情報掲載「北米東洋医学誌」
Ⅰ 大師流小児鍼の治療効果が掲載。(2017年「北米東洋医学誌」)64-22(館坂聡・首藤順子)
North American Journal of Oriental Medicine
64-22
⇒Benefits of
Daishi-style Pediatric Acupuncture SATOSHI TATESAKA
Volum 22 Number 64 July 2015 NAJOMより転載
Ⅱ 大師流小児鍼の小児治療と触診技術についてが掲載。(2017年「北米東洋医学誌」)71-24(館坂聡)
North American Journal of Oriental
Medicine
Volum 24 Number 71 July
2017 NAJOMより転載71-24
ENGLISH英語→クリック
JAPANESE日本語訳→クリック
Ⅲ 大師流小児鍼の小児治療と触診技術について②が掲載。(2018年「北米東洋医学誌」)72-24(館坂聡)
North American Journal of Oriental Medicine
Volum 24 Number 72 July 2018 NAJOMより転載
ENGLISH英語→クリック
JAPANESE日本語訳→クリック
①脳の科学とUP DATE-子どものこころの発達研究センター
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、NAVERまとめ等のまとめサイトへの引用を厳禁いたします。
Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.
大師流小児はりの会
〒581-0003
大阪府八尾市本町本町5丁目2-28
TEL/FAX : 072-992-3801
E-mail: kodomo2525hari@yahoo.co.jp
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から